2016.4.30
“包丁”から学んだこと
今日はmanmaの話からすこし外れますが
ふと自分の包丁を研いでいて思い出したことがありました。
昔、僕はこの仕事をする前に大阪・神戸で料理の仕事をしていたのですが、
その時の総料理長のお話です。
『私は料理の道を志す人には自分の“包丁”を買いなさいと言います。
そして自分で手入れをしなさいと。
道具を大事にしなさいというのはもちろん、物には正しい使い方があります。
間違って使えば人を傷つけることもあります。
しかし正しく使うとその身を削って尽くしてくれます。
その身が削れた分使う人の”腕”になってくれます。』
約10年前、この話(正しくはメニューに載っていた文章)を読んだとき、素
直に感動したことを覚えています。
こういう風に物に愛情を持つ人はきっと人にも愛情を持っている人だろう。こ
の人の下で働きたい!
その後約7年間働きましたが、その間に本当に様々なことを教えてもらい、楽
しく学んだ気がします。それが今に繋がっていることもたくさんあるし、その
経験があるから今も頑張れている気がする。
料理の場合「その人が使う包丁を見ればその人の腕が分る」という話も聞いた
ことがあります。でもそれは料理人だけではなく全ての職人、また職業に当て
はまることで、”道具やものを大事にできる”ということは、”人を大事にでき
る”ということにも繋がる気がする。
うーん、やはり”一事が万事”
何事も真摯に取り組む姿勢でいたいと思います。