株式会社ホリの歩みは、戦後まもないころ、創業者が漁に出ることから始まりました。
天然の恵みを、ありのまま届けたい。その一心でつむいできた三代にわたる物語をお届けします。
初代は、海でこそ命を輝かせる人でした。
漁師として、誰よりも早く舵を切り、
嵐にもひるまず、荒波に向かっていく。
仲間からは「海では百人力」と
呼ばれるほどでした。
漁獲量の多い船を見れば、
「なぜだろう」と調べ、
魚群探知機のメーカー開発にも
協力するほど研究熱心。
海が大好きで、北海道から九州まで、
季節ごとに日本全国の近海を巡っていました。
そんな海を愛する男の胸中にあったのは、
おいしい食卓を囲んだ人々の笑顔。
お客さまに「美味しかった」
と言われる瞬間が何よりの喜びでした。
そうして、たどり着いたのが、
祝いの席を彩る特別な食材――エビです。
この天然の海の恵みをそのまま届けたい。
その願いが、すべてのはじまりとなりました。
初代の背中を見続けてきた二代目にも、
原点にある想いは自然と受け継がれました。
「自分が食べたくないものは、人に売らない」。
高度経済成長を経て、日本の市場には
養殖でさまざまな薬品を用いて大量生産できる
安価なエビがあふれていました。
それでも、自分たちの信じた道を行く。
それは、イバラの道でもありました。
バブル崩壊や阪神大震災、リーマンショック。
逆風を受け、競合が安さを武器にするなかでも
「自分の子どもに食べさせたいか」
その問いだけを胸に、二代目は
天然・無添加の一尾を守り抜きます。
素材に余計なことはせず、おいしさを
引き出す手間だけは惜しまない。
そのこだわりが、
三代目を呼び寄せる灯となりました。
大阪で料理人をしていた三代目は、
調理場で培った感覚から、家業のエビに対して
「これだけ美味しいのに、伝えきれていない」と
もどかしさを感じていました。
そこで生まれたのが、
「Manma(まんま)」です。
ありのままに、母のようにやさしく、
おいしい食を。
そう名付けられた天然・無添加のエビは、
冷凍食品の中でも一線を画す存在となりました。
三代目が抱くこれからのビジョン。
それは、冷凍エビの品質でNO.1を目指すこと。
さらに、食卓を彩るプラスαの提案をすること。
エビの美味しさを届けることから
始まった物語は、
いまや食のスタイルそのものを
提案する未来へと広がっています。
健康に寄りそい、
心が満たされる時間を届けること。
士魂三代――脈々と守り抜いてきた
“ありのまま”を
これからも未来の食卓へとつないでいきます。